ホテルのチェックアウトを済ませて渋滞のバンコクを高速道路を使って抜け出る。タンヤ・ブリのタウハウまで1時間半、NUTは少し緊張している。

 事務所でタウハウのお金を支払うと、契約書やら登記関係の書類やら必要書類を作って、サー出発だ!! 女性の立合警察官とタウハウの事務員さん2名、NUTにお姉さんの旦那さん私の総勢6名が事務所の車に乗り込みタンヤ・ブリの役所へ向かう。

 11時頃、役所の入り口には大きな机と椅子が沢山並んで大勢の人達が待っている、露天の待合室だ。土地付きの住宅はタイ人しか登記出来ない(コンドーは登記出来ると聞いた)のでNUTがサインをする。登記済み証が無いと水道、電気等の申請が進まないので書類が出来て来るまで青空待合室で待たなければならない。ドヤドヤと役所から人が出てきた。お昼の時間で午後1時まで昼休みだそうだ。役所の前の通りにはいつの間にか屋台が5〜6軒、人の集まる場所には必ず屋台が出来る。

 NUTの携帯電話がいつものメロデーを奏でる。

 昨日、契約が終わったらその夜からタウハウに泊まろうとベットや家具を買いそろえ、タウハウに搬入して貰う手配をした家具屋が届けに来たらしい。事務所に連絡をして鍵を開けて立ち会って貰った。

 午後の作業を開始すると程なく書類が出来上がって来た。屋台の食事を楽しく摂りながら役所の再開されるのを待つ、のどかで時間がゆっくりと流れているのがこんな所にも感じられた。

 残りの手続きを済ますと鍵を渡してくれた。ここには日本人は住んでいないと言った。又、昨日手付けを打って今日全額支払いの契約登記の早さが初めてなら、登記が済んでその日から生活する人も初めてらしい。NUTはここに住んでいる人達は殆どの人達が分割の支払いをしていると自慢げに話してくれる。......俺が金を出したんだょ.....

 急いで入居する理由は他にもあった。仏教による占いによると入居出来る日が決まっていて今日がその日に当たり、その次の入居出来る日は暫く来ないらしい。NUTとお姉さんの旦那さんは入居の儀式。線香を灯しあっちの角でぶつぶつ、こっちへ来てぶつぶつ念仏でも唱えているらしい。一通りの儀式が終わったのでベットを組立て、家具を配置しNUTの荷物を運び込み片付けると外は暗くなっていた。

 夕食に出かけることにし、鍵をかけ始めた。

 2階のベットルームで着替えをし窓の鍵を確認し玄関の鍵だけを取り出し電気を消し
私が先に部屋を出た。

 「ヘヤモ ロックネ」 
バシャーン

 あ〜〜ッ 鍵が!鍵が!部屋の中...... 玄関の鍵以外は全部部屋の中

 管理事務所に合い鍵を問い合わせるが置いてないらしい。仕方なくガードマンに来て貰い鍵を開ける操作をするがなかなか開かない。右隣の住宅は完成していないので鍵をあけてベランダ越しに飛び移りベランダのドアに挑戦すると言う。それで開かなければ天井から入るしか無いという。

 ガチャガチャ......  ベランダのドアーが開いたらしい。ベットルームからガードマンが得意げな顔をして出てきた。NUTは嬉しくなってチップを渡せと言う。100バーツを差し出すが勤務内の仕事だからと受け取らない。彼の様なガードマンがこの団地の警備をしている限り安全に住めると思った。


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